打撃成績を得点換算で評価する
蛭川皓平 [ 著者コラム一覧 ]
1.勝利に必要なものとは
今シーズンのプロ野球も注目すべき話題は数々あったが、特に景気の良い話題としては、阪神のマートン、ヤクルトの青木、ロッテの西岡と3人の200本安打達成者が出たことが挙げられるだろう。近年ずっとシーズン最多安打として定着してきたイチローの210安打の記録も塗り替えられてしまった。
いずれの打者についてもシーズン200安打(あるいは新記録)という記録それ自体が「すごい」ことは確かである。と同時に、こんな疑問も浮かぶ。
同じ200安打達成者でも、本塁打数や盗塁数なども総合的に踏まえると、打撃でもっともチームに貢献したのは誰なのだろうか?
安打数の記録を「すごい」と言っているだけでは、はっきりしない問題である。
200安打3人の打撃成績を細かく見てみると、当然ながら内容は異なる。
安打数が一番多いのはマートンであるが、打率では青木が最も高い。また、西岡も打率で全く見劣りしないし、四球の多さでもチームに貢献していそうである。結局誰が優れているのか。
そもそも、野球のルールでは安打の多いチームが勝つというわけではない。問題は、得点数の多さである。そして、得点数は安打数の多さばかりによって決定するわけではないから、安打数が多いからといってその数値をただちに打者の総合的な評価とするわけにはいかない。
当然ながら野球の試合の目的は勝利であり、そのためには試合終了時点で自軍の得点数が相手の得点数を上回っている必要があり、打者が果たすべき仕事は自軍の得点を増やすことである。従って、打者はどれだけ自軍の得点を増やす働きをしたかによって評価することが妥当と言える。
それにあたり安打数や打率だけで見るよりももっと客観的・合理的に選手の「得点増への貢献」を評価することが必要である。各種の成績の価値を導き出してそれぞれ得点の単位にまとめあげることができれば、打率は低くても本塁打数が多い打者、本塁打でも打率でも特筆すべきものはないが地味に四球を多く獲得している打者など、活躍の仕方が異なる打者同士についての比較も可能となる。
輝かしい200安打達成者3人の比較を入り口として、客観的な評価について考えてみたい。
2.得点期待値
基本的な問題は、打者が得点数にどのように影響したかである。打点などは古くから用いられている点数による評価だが、同じ打撃内容でも打点の数はたまたま打席に入ったときに塁上にいた走者の数に左右されるなど、その制度には恣意的な点が多い。
取り上げるべきは、対象の打者の打席の結果だろう。すなわち、安打を打ったか、四球を取ったか、アウトになったかなど、直接にチームメートの影響を受けずに発生する打者個人の結果である。それらのイベントによって打者は塁に出たり、走者を進めたり、アウトの数を増やしたりすることによって得点の増減に影響を持つ。局面が変化する。
この「局面が変化する」ことには試合においてどのような意味があるのか。それを明らかにするツールとして、得点期待値というデータがある。得点期待値とは、各種の状況別に当該局面からイニングの残りで平均何得点が記録されたかを統計的に算出したものである。
NPBの得点期待値表は、以下のようになる(2004年から現在までの統計を使用)。

もちろん、ある局面の得点期待値が高いほど、普通はそこから多くの得点が入るということである。だから「局面が変化」したことの価値はこの得点期待値の変化に言い換えられる。
例えば、無死走者なしからイニングで平均的に入る得点数は0.480であり、その局面から無死一塁になると、期待値は0.851になる。差分は0.371であり、これがこの場面におけるシングルヒットの得点の意味での価値である。
逆に、アウトとなって局面が一死走者無しになれば、期待値は0.258になり、0.222の減少である。この場合のアウトの得点価値は-0.222となる。マイナスの得点など通常はありえないので違和感があるかもしれないが、得点期待値は平均的に見込まれる得点を表しているため、それと比較してのマイナスということである。
重要なことは、局面ごとの得点期待値を求めておけば、局面の変化に対して客観的に得点の意味での価値を計測できるということである。
3.打撃評価指標の作成
四球・単打・二塁打・三塁打・本塁打・アウトなど分類されている打席の結果それぞれについて、それらが一般的にどのように得点期待値を変動させるかということを計算すれば、打撃成績を「どれだけ得点を増減させたか」という数字に変換することができ、個別の状況に依存せず一般的な価値を加重することにより、各打者がたまたま遭遇した局面の差による不公平を回避することができる。これはBatting Runs(打撃得点)と呼ばれている評価方法である。
式はこのようになる。
Batting Runs=0.446×単打+0.783×二塁打+1.143×三塁打+1.411×本塁打+0.302×四死球-0.261×アウト(打数-安打)+0.168×盗塁-0.382×盗塁刺
つまり、単打は0.446点、二塁打は0.783点、三塁打は1.143点……と得点に影響を与えるということである。犠打などは強くチームの事情に左右される特殊なイベントでありここでは含めていないが、打撃の結果をどのように分類しどの項目を採用するかということについては解析の目的に応じて変更する余地がある。また、打席の結果ではないが、盗塁もその選手によって局面が変化するイベントであるから評価できる。
式は構造としては各種のイベントに価値に応じたポイントを付与しているということであり、わかりやすさも長所と言える。安打や四球を数えるときに「重み」をつけているというだけのことである。
Batting Runsを用いれば、タイプが異なる打者同士でも得点への貢献という同一の土俵に上げ、客観的に比較することが可能となる。最終的な数字の意味は「同じ打席数を平均的な打者が打つ場合に比べてどれだけ得点を増やしたか」というもの。つまり平均的な打者であればBatting Runsはゼロであり、優れた打者は5や10などプラスの大きな数字を稼ぐ。平均を下回る打者はマイナスの値となる。
なお、今回はデータが得られたため論理的な整合性を確保するために得点期待値及びBatting Runsの算出はNPBの統計を使用しているが、MLBの統計や理論的に算出した値でも分析結果にほぼ相違はないことを付け加えておく。
4.適用と比較
さて、やっと評価方法についての説明は終わり、実際の分析である。各打者の成績にBatting Runs式を当てはめれば即座に打者の働きの価値が判明する。ただし、基本的にこれらの指標はリーグ平均と比較して計算するものであり今回もリーグ全体での打撃の利得がゼロとなるように補正を施して使用していて、指標の性格上異なるリーグ(セ・リーグとパ・リーグや、去年のセ・リーグと今年のセ・リーグなど)については打者の能力の比較はできない。あくまでも所属するリーグでチームに与えた利益の大きさについての比較となる。
その上で、兎にも角にも200安打3人のBatting Runsを見てみよう。
打撃を総合的に評価すると、チームに与えた利得としてはこの3人の中では青木が最も高いことがわかる。実に44点もの利得をもたらしている。仮にヤクルトが青木ではなく平均的な打者を置くことしかできなかったとしたら、ヤクルトはチームの得点を44点失っていたことになる。
結局、青木は打率の高さだけでなく二塁打や四死球、盗塁などで総合的に貢献してきたと言える。西岡も、本塁打に頼らずに38点の利得をもたらすのは非常に素晴らしい仕事である。マートンはこの3人の中ではやや低めの数値となったが、29というスコアはそれでも文句なしにリーグトップレベルで一流の数字と言って間違いない。また、今回は分析が複雑になるために計算には含めていないが、比較的得点が記録されにくく打者に厳しい環境である甲子園球場をホームとしてプレーしたことへの配慮も必要だろう。さらに、前述した通り西岡はリーグが異なるため打撃能力の優劣を論じることはできない。
結論としては、200安打を達成した打者は総合的に見てもリーグトップクラスの素晴らしい貢献をしており、中でも青木が特に優れていることが言える。
このBatting Runsで高い数字を残すためには打撃能力が秀でているだけでなく出場し続けて結果を積み上げていく必要があり、打者の貢献度を測るには非常に有効な指標である。
5.リーグ全体ではどうか
繰り返すが、200安打達成者らの30や40というBatting Runsの数字は極めて優秀なものである。通常、年間で最も優れた打者の数字は30から50あたりになる。
しかし今シーズンのBatting Runs最優秀者はマートン・青木・西岡のいずれでもない。セ・リーグで本塁打と打点の二冠を達成したラミレスでもない。中日ドラゴンズの和田一浩である。
和田のBatting Runsはなんと58。両リーグを通じて最高の数字であり、かなり例外的に高い数字と言っていい。その和田だが、首位打者も本塁打王も打点王もとっていない。タイトルといえばあまり注目されない最高出塁率だけである。
何故その和田がこれだけ高い貢献を上げているかといえば、もちろん総合力ということになる。打率.339や本塁打37本、93打点はシーズンによっては一位でもおかしくないし、四球はリーグで最多となる92個も獲得している。これらのさまざまな貢献を総合的に評価することができるのがBatting Runsの利点である。逆に、打率では良い数字を残している打者でも長打や四球が少なければ実はあまりチームに貢献していないということもあり得る。チームに貢献するために重要なのは、打率や安打数ばかりではない。
最後に両リーグ規定打席到達者のBatting Runsランキングを掲載する。
6.おわりに
基本的な説明が長くなってしまったが、今回は得点価値の加重により打者を合理的に評価する手法を紹介し、選手の貢献を比較した。Batting Runsの内容から、得点にとって重要なのは打率ばかりでないことも示した。
もちろんBatting Runsは万能ではないし、打率や他の指標と比べて優劣があるというものでもない。問題は用途に対する合理性であり、得点への貢献を総合的に評価するならBatting Runsのような指標も有用だということである。
今シーズンのプロ野球も注目すべき話題は数々あったが、特に景気の良い話題としては、阪神のマートン、ヤクルトの青木、ロッテの西岡と3人の200本安打達成者が出たことが挙げられるだろう。近年ずっとシーズン最多安打として定着してきたイチローの210安打の記録も塗り替えられてしまった。
いずれの打者についてもシーズン200安打(あるいは新記録)という記録それ自体が「すごい」ことは確かである。と同時に、こんな疑問も浮かぶ。
同じ200安打達成者でも、本塁打数や盗塁数なども総合的に踏まえると、打撃でもっともチームに貢献したのは誰なのだろうか?
安打数の記録を「すごい」と言っているだけでは、はっきりしない問題である。
200安打3人の打撃成績を細かく見てみると、当然ながら内容は異なる。
選手 | 打数 | 安打 | 二塁打 | 三塁打 | 本塁打 | 四球 | 打率 |
マートン | 613 | 214 | 35 | 3 | 17 | 47 | .349 |
青木 宣親 | 583 | 209 | 44 | 1 | 14 | 63 | .358 |
西岡 剛 | 596 | 206 | 32 | 8 | 11 | 79 | .346 |
安打数が一番多いのはマートンであるが、打率では青木が最も高い。また、西岡も打率で全く見劣りしないし、四球の多さでもチームに貢献していそうである。結局誰が優れているのか。
そもそも、野球のルールでは安打の多いチームが勝つというわけではない。問題は、得点数の多さである。そして、得点数は安打数の多さばかりによって決定するわけではないから、安打数が多いからといってその数値をただちに打者の総合的な評価とするわけにはいかない。
当然ながら野球の試合の目的は勝利であり、そのためには試合終了時点で自軍の得点数が相手の得点数を上回っている必要があり、打者が果たすべき仕事は自軍の得点を増やすことである。従って、打者はどれだけ自軍の得点を増やす働きをしたかによって評価することが妥当と言える。
それにあたり安打数や打率だけで見るよりももっと客観的・合理的に選手の「得点増への貢献」を評価することが必要である。各種の成績の価値を導き出してそれぞれ得点の単位にまとめあげることができれば、打率は低くても本塁打数が多い打者、本塁打でも打率でも特筆すべきものはないが地味に四球を多く獲得している打者など、活躍の仕方が異なる打者同士についての比較も可能となる。
輝かしい200安打達成者3人の比較を入り口として、客観的な評価について考えてみたい。
2.得点期待値
基本的な問題は、打者が得点数にどのように影響したかである。打点などは古くから用いられている点数による評価だが、同じ打撃内容でも打点の数はたまたま打席に入ったときに塁上にいた走者の数に左右されるなど、その制度には恣意的な点が多い。
取り上げるべきは、対象の打者の打席の結果だろう。すなわち、安打を打ったか、四球を取ったか、アウトになったかなど、直接にチームメートの影響を受けずに発生する打者個人の結果である。それらのイベントによって打者は塁に出たり、走者を進めたり、アウトの数を増やしたりすることによって得点の増減に影響を持つ。局面が変化する。
この「局面が変化する」ことには試合においてどのような意味があるのか。それを明らかにするツールとして、得点期待値というデータがある。得点期待値とは、各種の状況別に当該局面からイニングの残りで平均何得点が記録されたかを統計的に算出したものである。
NPBの得点期待値表は、以下のようになる(2004年から現在までの統計を使用)。

もちろん、ある局面の得点期待値が高いほど、普通はそこから多くの得点が入るということである。だから「局面が変化」したことの価値はこの得点期待値の変化に言い換えられる。
例えば、無死走者なしからイニングで平均的に入る得点数は0.480であり、その局面から無死一塁になると、期待値は0.851になる。差分は0.371であり、これがこの場面におけるシングルヒットの得点の意味での価値である。
逆に、アウトとなって局面が一死走者無しになれば、期待値は0.258になり、0.222の減少である。この場合のアウトの得点価値は-0.222となる。マイナスの得点など通常はありえないので違和感があるかもしれないが、得点期待値は平均的に見込まれる得点を表しているため、それと比較してのマイナスということである。
重要なことは、局面ごとの得点期待値を求めておけば、局面の変化に対して客観的に得点の意味での価値を計測できるということである。
3.打撃評価指標の作成
四球・単打・二塁打・三塁打・本塁打・アウトなど分類されている打席の結果それぞれについて、それらが一般的にどのように得点期待値を変動させるかということを計算すれば、打撃成績を「どれだけ得点を増減させたか」という数字に変換することができ、個別の状況に依存せず一般的な価値を加重することにより、各打者がたまたま遭遇した局面の差による不公平を回避することができる。これはBatting Runs(打撃得点)と呼ばれている評価方法である。
式はこのようになる。
Batting Runs=0.446×単打+0.783×二塁打+1.143×三塁打+1.411×本塁打+0.302×四死球-0.261×アウト(打数-安打)+0.168×盗塁-0.382×盗塁刺
つまり、単打は0.446点、二塁打は0.783点、三塁打は1.143点……と得点に影響を与えるということである。犠打などは強くチームの事情に左右される特殊なイベントでありここでは含めていないが、打撃の結果をどのように分類しどの項目を採用するかということについては解析の目的に応じて変更する余地がある。また、打席の結果ではないが、盗塁もその選手によって局面が変化するイベントであるから評価できる。
式は構造としては各種のイベントに価値に応じたポイントを付与しているということであり、わかりやすさも長所と言える。安打や四球を数えるときに「重み」をつけているというだけのことである。
Batting Runsを用いれば、タイプが異なる打者同士でも得点への貢献という同一の土俵に上げ、客観的に比較することが可能となる。最終的な数字の意味は「同じ打席数を平均的な打者が打つ場合に比べてどれだけ得点を増やしたか」というもの。つまり平均的な打者であればBatting Runsはゼロであり、優れた打者は5や10などプラスの大きな数字を稼ぐ。平均を下回る打者はマイナスの値となる。
なお、今回はデータが得られたため論理的な整合性を確保するために得点期待値及びBatting Runsの算出はNPBの統計を使用しているが、MLBの統計や理論的に算出した値でも分析結果にほぼ相違はないことを付け加えておく。
4.適用と比較
さて、やっと評価方法についての説明は終わり、実際の分析である。各打者の成績にBatting Runs式を当てはめれば即座に打者の働きの価値が判明する。ただし、基本的にこれらの指標はリーグ平均と比較して計算するものであり今回もリーグ全体での打撃の利得がゼロとなるように補正を施して使用していて、指標の性格上異なるリーグ(セ・リーグとパ・リーグや、去年のセ・リーグと今年のセ・リーグなど)については打者の能力の比較はできない。あくまでも所属するリーグでチームに与えた利益の大きさについての比較となる。
その上で、兎にも角にも200安打3人のBatting Runsを見てみよう。
選手 | BR |
青木 宣親 | 44 |
西岡 剛 | 38 |
マートン | 29 |
打撃を総合的に評価すると、チームに与えた利得としてはこの3人の中では青木が最も高いことがわかる。実に44点もの利得をもたらしている。仮にヤクルトが青木ではなく平均的な打者を置くことしかできなかったとしたら、ヤクルトはチームの得点を44点失っていたことになる。
結局、青木は打率の高さだけでなく二塁打や四死球、盗塁などで総合的に貢献してきたと言える。西岡も、本塁打に頼らずに38点の利得をもたらすのは非常に素晴らしい仕事である。マートンはこの3人の中ではやや低めの数値となったが、29というスコアはそれでも文句なしにリーグトップレベルで一流の数字と言って間違いない。また、今回は分析が複雑になるために計算には含めていないが、比較的得点が記録されにくく打者に厳しい環境である甲子園球場をホームとしてプレーしたことへの配慮も必要だろう。さらに、前述した通り西岡はリーグが異なるため打撃能力の優劣を論じることはできない。
結論としては、200安打を達成した打者は総合的に見てもリーグトップクラスの素晴らしい貢献をしており、中でも青木が特に優れていることが言える。
このBatting Runsで高い数字を残すためには打撃能力が秀でているだけでなく出場し続けて結果を積み上げていく必要があり、打者の貢献度を測るには非常に有効な指標である。
5.リーグ全体ではどうか
繰り返すが、200安打達成者らの30や40というBatting Runsの数字は極めて優秀なものである。通常、年間で最も優れた打者の数字は30から50あたりになる。
しかし今シーズンのBatting Runs最優秀者はマートン・青木・西岡のいずれでもない。セ・リーグで本塁打と打点の二冠を達成したラミレスでもない。中日ドラゴンズの和田一浩である。
和田のBatting Runsはなんと58。両リーグを通じて最高の数字であり、かなり例外的に高い数字と言っていい。その和田だが、首位打者も本塁打王も打点王もとっていない。タイトルといえばあまり注目されない最高出塁率だけである。
何故その和田がこれだけ高い貢献を上げているかといえば、もちろん総合力ということになる。打率.339や本塁打37本、93打点はシーズンによっては一位でもおかしくないし、四球はリーグで最多となる92個も獲得している。これらのさまざまな貢献を総合的に評価することができるのがBatting Runsの利点である。逆に、打率では良い数字を残している打者でも長打や四球が少なければ実はあまりチームに貢献していないということもあり得る。チームに貢献するために重要なのは、打率や安打数ばかりではない。
最後に両リーグ規定打席到達者のBatting Runsランキングを掲載する。
選手 | 打席 | 打率 | 長打率 | 出塁率 | BR |
和田 一浩 | 602 | .339 | .624 | .437 | 58 |
青木 宣親 | 667 | .358 | .509 | .435 | 44 |
阿部 慎之助 | 569 | .281 | .608 | .368 | 36 |
小笠原 道大 | 591 | .308 | .559 | .394 | 36 |
森野 将彦 | 626 | .327 | .537 | .399 | 35 |
ラミレス | 606 | .304 | .613 | .338 | 33 |
マートン | 668 | .349 | .499 | .395 | 29 |
ブラゼル | 601 | .296 | .573 | .329 | 23 |
新井 貴浩 | 641 | .311 | .484 | .374 | 21 |
鳥谷 敬 | 651 | .301 | .475 | .373 | 20 |
城島 健司 | 602 | .303 | .507 | .352 | 16 |
ブランコ | 561 | .264 | .501 | .349 | 14 |
坂本 勇人 | 676 | .281 | .504 | .332 | 14 |
廣瀬 純 | 546 | .309 | .463 | .374 | 14 |
栗原 健太 | 450 | .295 | .469 | .382 | 14 |
梵 英心 | 659 | .306 | .447 | .368 | 13 |
スレッジ | 533 | .252 | .488 | .341 | 10 |
平野 恵一 | 593 | .350 | .421 | .399 | 10 |
内川 聖一 | 637 | .315 | .438 | .371 | 10 |
長野 久義 | 459 | .288 | .491 | .330 | 7 |
飯原 誉士 | 492 | .270 | .435 | .351 | 2 |
田中 浩康 | 637 | .300 | .362 | .385 | 0 |
相川 亮二 | 474 | .293 | .419 | .340 | 0 |
下園 辰哉 | 461 | .286 | .376 | .365 | -2 |
脇谷 亮太 | 459 | .273 | .396 | .333 | -2 |
村田 修一 | 617 | .257 | .448 | .314 | -3 |
カスティーヨ | 496 | .273 | .446 | .309 | -5 |
荒木 雅博 | 625 | .294 | .377 | .339 | -10 |
石川 雄洋 | 584 | .294 | .361 | .324 | -14 |
宮本 慎也 | 517 | .276 | .357 | .319 | -16 |
東出 輝裕 | 492 | .267 | .337 | .307 | -21 |
選手 | 打席 | 打率 | 長打率 | 出塁率 | BR |
カブレラ | 481 | .331 | .569 | .428 | 40 |
西岡 剛 | 692 | .346 | .482 | .423 | 38 |
井口 資仁 | 650 | .294 | .476 | .412 | 34 |
多村 仁志 | 559 | .324 | .550 | .374 | 31 |
中島 裕之 | 579 | .314 | .511 | .385 | 30 |
糸井 嘉男 | 583 | .309 | .482 | .407 | 30 |
T-岡田 | 520 | .284 | .575 | .358 | 30 |
田中 賢介 | 662 | .335 | .417 | .408 | 23 |
鉄平 | 555 | .318 | .464 | .391 | 22 |
栗山 巧 | 660 | .310 | .403 | .400 | 17 |
今江 敏晃 | 596 | .331 | .461 | .364 | 15 |
稲葉 篤紀 | 591 | .287 | .460 | .351 | 13 |
片岡 易之 | 643 | .295 | .434 | .347 | 13 |
小谷野 栄一 | 614 | .311 | .467 | .344 | 12 |
坂口 智隆 | 622 | .308 | .427 | .371 | 12 |
金 泰均 | 614 | .268 | .429 | .357 | 10 |
オーティズ | 457 | .270 | .489 | .329 | 9 |
川崎 宗則 | 662 | .316 | .397 | .368 | 6 |
後藤 光尊 | 632 | .295 | .441 | .339 | 6 |
サブロー | 513 | .261 | .429 | .344 | 5 |
嶋 基宏 | 485 | .315 | .377 | .380 | 3 |
小久保 裕紀 | 469 | .279 | .436 | .335 | 3 |
ブラウン | 479 | .241 | .436 | .319 | 0 |
山崎 武司 | 598 | .239 | .446 | .303 | -1 |
大松 尚逸 | 603 | .260 | .403 | .339 | -1 |
松田 宣浩 | 458 | .255 | .450 | .284 | -2 |
聖澤 諒 | 577 | .290 | .389 | .335 | -3 |
本多 雄一 | 651 | .296 | .385 | .334 | -3 |
中村 紀洋 | 521 | .266 | .397 | .329 | -4 |
長谷川 勇也 | 519 | .255 | .314 | .346 | -10 |
森本 稀哲 | 505 | .272 | .328 | .338 | -10 |
6.おわりに
基本的な説明が長くなってしまったが、今回は得点価値の加重により打者を合理的に評価する手法を紹介し、選手の貢献を比較した。Batting Runsの内容から、得点にとって重要なのは打率ばかりでないことも示した。
もちろんBatting Runsは万能ではないし、打率や他の指標と比べて優劣があるというものでもない。問題は用途に対する合理性であり、得点への貢献を総合的に評価するならBatting Runsのような指標も有用だということである。
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野球を客観視した独自の論評、分析、および研究を特徴として、野球に関するさまざまな考察をしています。
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